口内炎につきまして

急に冬のような寒さになってきました。気候の変化が激しいので、風邪の患者様が受診されるようになってきました。体を冷やさないように気を付けてゆきたいと思います。

さて、今回は口内炎についてお話しさせていただきたいと思います。

口内炎は痛みが強いので食事を食べるときに痛くてわずらわしい思いをされることも多いかと思います。

典型的な口内炎は、アフタと言われる白く丸い小さな潰瘍です。

他にもいろいろな口内炎があります。虫歯や入れ歯、熱い食べ物の刺激で口内炎ができたり、カビが原因となることもあります。お子様では手足口病などのウイルスで口内炎ができることもあります。

耳鼻咽喉科では、口内炎に対してはお薬の処置や塗布を行います。ご自分でご自宅でお薬をつけたりうがいしていただいたり、ビタミン剤を内服する場合もあります。

なかなか改善せず同じところに1か月以上口内炎があり、まったく治らない場合は注意が必要です。

それは舌がんなど、普通の口内炎以外の原因を考える必要があるからです。

そのような場合、専門医が診察をしても、ただの口内炎と、ごく早期の舌がんとは判断がつかないこともありますので、腫瘍やがんの疑いがありそうなら、さらに詳しくきちんと調べる必要があります。

ただの口内炎と思って様子をみていたけれどなかなか治らない場合には早めに耳鼻咽喉や口腔外科を受診して相談されることをおすすめいたします。

においの老化につきまして

朝夕は少しずつ涼しくなり、夜には虫の声が大きくなり季節の変化を感じるようになりました。

さて、今回はにおいの老化についてお話しさせていただきたいと思います。

一般的には、においが分からなくなる原因としては、鼻副鼻腔炎や風邪の後、頭の外傷や薬が原因となります。最近では新型コロナウイルス感染で嗅覚障害を起こすことも広く知られています。また嗅覚障害はアルツハイマー型認知症などの神経疾患の初期症状のこともあります。

年を取ると体の各部分が徐々に老化してゆくように、においの働きも徐々に老化してゆきます。

においは10~20歳代がピークでその後徐々に低下し、男性は60歳台、女性は70歳台から有意に低下し、80歳を超えると75%以上の方が嗅覚障害をもつと言われています。

特徴としては、視覚障害や難聴と違ってほとんどの人は嗅覚の低下に気が付いていないということです。

においの神経細胞は、炎症などが原因で消失するとまた新しい細胞が再生するという特別な性質を持ちますが、加齢による嗅覚障害ではにおいの神経細胞の生まれ変わりや再生も起こりにくくなり、嗅覚の粘膜上皮の面積が減少します。

嗅覚が分からなくなると日常生活に支障をきたします。特に困ることは、料理の味付けがうまくできなくなるという料理に関係すること、食品の腐敗やガス漏れや煙に気が付かないという危険に関係したことが起こります。 

危険を回避する方法としては、食品腐敗については消費期限の確認を行うこと、ガス漏れや火災についてはガス検知器火災報知器を設置しておくことです。

料理の味付けについてはご家族で味を確認していただくことが良いと思われます。

加齢性嗅覚障害に対しては特別な治療法がないため、嗅覚障害であることを周囲の方に理解してもらう必要があります。

嗅覚刺激療法も加齢性嗅覚障害に予防効果があると言われています。まだ日本では決められた訓練法はかくりつしていませんが、朝晩2回、10秒ずつ何かのにおいを嗅ぐ行為が嗅覚の改善に有効と言われています。

嗅覚の低下を予防するために毎日何かのにおいを意識して嗅ぐようにされることがよいと思います。

魚の骨につきまして

今年のお盆頃はずっと梅雨のような雨の天気が続きましたが、その後はとても蒸し暑い日が続きますね。

さて今回は魚の骨についてお話したいと思います。

耳鼻咽喉科では、いろいろな異物を飲み込んでしまったという訴えで受診される患者様がおられます。

食べ物だけでなく、高齢の方であれば義歯や薬をつつむシート、お子様であればおもちゃなどもあります。

この中で一番多いものは魚の骨です。全体の90%を占めます。

魚の種類ではアジ、サンマ、サケ、タイ、ウナギ、サバ、イワシなどが多いと言われています。

魚の骨は細長く先端が尖っていることが多いため、飲み込んでしまうと、のどの柔らかい組織に刺さりやすいです。一番多い部位は口蓋扁桃で(写真左の黒矢印)、二番目は舌扁桃(写真右の黒矢印)です。症状は魚を食べて飲み込んだ時の痛みや異物感です。

お子様や高齢の方などで症状を訴えることが難しい場合、その後食事を食べなくなったり、よだれが垂れてしまうこともあります。

耳鼻咽喉科では、まず口からの観察を行い、骨が見えないときには内視鏡を用いて、のど全体を確認します。骨を確認できたら、口から専用ピンセットなどの器具で摘出したり、のどの奥の方であれば内視鏡を用いて摘出することもあります。

オエッーとなりやすい患者様にはのどに麻酔をして摘出することもあります。

ただ、どんなに観察しても骨が見えないこともあります。

刺さっている骨が小さくて細いか、あるいは組織の中に埋没している場合などです。

痛みがほとんどなく飲み込みも良好で、違和感のみ残る方は数日経過観察を行うこともあります。また、のどのCTを撮影して骨を確認することもあります。稀ですが骨が組織に埋没してそのままにしておくと膿のたまりをつくってしまうこともあるからです。

ご飯を丸呑みする方法については、丸呑みして痛みが消えた場合、食道を通って胃に落ちて行ったのか、組織の中に埋もれてしまったのかわからなくなることがあるためおすすめはできません。

魚の骨が刺さった場合は念のため耳鼻咽喉科で見てもらうようにしたほうがよいでしょう。

加齢性めまいにつきまして

セミの鳴く季節になりました。とても蒸し暑いので、家で涼しく過ごそうと思います。 

さて、今回は「バランス感覚の老化」についてお話ししたいと思います。 

体のバランスは、耳(耳石器と三半規管)・目・体性感覚(筋肉や関節など)からの情報が脳でまとめられ、脳から指示が下肢の筋肉などに伝わり維持されています。これらの組織が老化すると、めまいやふらつきが起こりやすくなります。

 耳の三半規管や耳石器は加齢により感覚細胞の数が減ってゆき、耳石器は50歳以上、三半規管は70歳以上になると加齢変化が現れると言われています。眼は調節力の低下で老眼を生じ、目の動きも低下します。体性感覚も老化で変化してゆきます。さらに下肢の筋力の低下によりバランスを維持することが難しくなります。

 加齢性めまいとは、60歳以上の方に3カ月以上つづく慢性的なフワフワ感や不安定感です。めまいのために転倒することや、歩行に問題を生じて行動量が減ることもあり、サルコペニア(全身の筋力低下)やフレイル(介護の必要な状態の手前の活動性の低下した状態)の一因となります。 

高齢の方の明らかな原因のない慢性的なめまいやふらつきには、頭や目を動かして耳と目を慣らすめまいのリハビリテーションに加えて、転倒予防のために下肢の筋力増強を目的としたトレーニングが有効です。具体的には、立位訓練として、つま先立ち、片足立ちや、また歩行訓練などによる筋力増強が良いと言われています。

スギ・ダニ併用舌下免疫療法につきまして

最近は日差しが暑いですね。熱中症にも気を付けなければと思います。

感染予防のためにマスクは必要ですが、暑い時には人込みを避けてマスクを外すなどの対応をしていただきたいと思います。

さて、今回は舌下免疫療法についてお話します。

舌下免疫療法は2014年からスギ花粉症に対して始まり、翌年からはダニのアレルギー性鼻炎にも始まりました。また、2018年からは適応が小児にも広がり、現在は多くの方に治療を受けて頂くことができるようになっています。

対象となるのは、スギ花粉症とダニのアレルギー性鼻炎です。他のアレルギー疾患に対する適応はありません。

・併用療法について

アレルギー性鼻炎の方にはスギとダニの両方に悩まされている方も多くいらっしゃいます。そのため、スギとダニの併用舌下免疫療法も行われるようになってきました。

治療期間が3~5年と長期になりますので、同時に治療できることは患者様にとっても有益だと思います。

併用療法では、まず片方から開始し、維持期になった後(1か月以上経過した後)にもう1つの治療を開始します。どちらをはじめに開始しても安全性に問題はないと言われています。

・小児について

小児では安全に治療を行えるかどうかが大切で、舌の下に1分間うまく維持できるかどうか、また服用前後2時間に強い運動を避けることができるかどうかがポイントとなります。

小児の場合、食物アレルギー・気管支喘息・アトピー性皮膚炎もお持ちの方もいらっしゃいます。免疫療法を行うことで、それらが悪化する可能性や強めの副作用が出る可能性もありますので、小児科や皮膚科の主治医の先生と相談の上検討されることをおすすめいたします。

当院でも舌下免疫療法を行っておられる患者様が増えてきました。

ご希望の方はお気軽にご相談ください。

「聴こえの老化」につきまして

5月は新緑のさわやかな季節という印象ですが、今年は早くも梅雨に入ってじめじめした日が多いですね。

さて今回は「聴こえの老化」についてお話したいと思います。

年をとってゆくと聞こえが悪くなるという事は皆さんよくご存じだと思います。

年齢による耳の衰えは30代から始まると言われています。65歳から急に増えて、75歳以上では男性で71%、女性67%の方に難聴があると報告されています。個人差も大きいです。

老化してゆく原因としては、遺伝も関係しいますし、騒音や、糖尿病・循環器疾患・脳血管疾患といった全身疾患も関係します。これらのために、耳の中で活性酸素が多くなり細胞が傷んでしまうと言われています。

特長としては

1.高い音から順に聞こえにくくなります。高い音が聞こえにくくなると、カ行、サ行、タ行、ハ行が聞き取りにくくなります。

2.声は聴こえても、しゃべっている意味が分かりにくくなります。

3.早口や、雑音がある中での聴きとりが悪くなります。

聴こえの老化は、ただ耳のはたらきが低下するだけでなく、脳の働きが低下する、認知機能が低下する、この3つが関係してすすんでゆきます。

瞬間的な情報を処理する速度が落ちたり、どんどん変化する会話音の情報を分析しきれなくなります。高齢の方は(若い人と比べて)脳の活動を高めてることで、耳の機能低下による聞き取りにくさを補っているので、高齢の方ほど聴こえの情報を処理するのに認知機能にたよっています。

ですから認知機能の低下を予防することが重要で、生活習慣の改善、音楽、運動、知的活動などを積極的に行うことが大切といわれています。

また、周囲の人には、ゆっくりしゃべってもらうこと、顔のよく見える位置でしゃべっていただくことをお願いします。

老化による難聴を予防するためには大きな音を避けることも重要です。

WHO(世界保健機関)は携帯型音楽プレーヤーやスマートフォンなどで大音量の音を長時間聴くと、若い世代(12~35歳)でも多くの人が難聴になる恐れがあると警鐘を鳴らしていますので、若い方もぜひ気を付けていただきたいと思います。

サプリメントについては確立されたものはないようです。 

聴こえの老化を改善する治療ですが、現時点では耳~脳~認知機能の聴覚のネットワークを総合的に改善させる方法はないため、聞こえが悪くなってしまったら補聴器を検討するしか方法はないようです。今後は再生医療や薬剤などに期待したいと思います。

聴こえなくなってからの期間が長くなると聴能が衰える可能性が高くなります。難聴のある方は聴こえが正常の方と比べて、認知機能の低下や抑うつの頻度が高くなることから、聴こえにくくなるようであれば耳鼻咽喉科を早めに受診していただき、適応があるようでしたら、はやめに補聴器をご検討していただくことがよいと思います。

めまいのセルフケアにつきまして

最近は天気の良い日には気温が上昇して夏日となることもあり、気温差が大きいため服装でこまめに調節することが大変ですね。

さて今回はめまいのセルフケアについてお話したいと思います。

めまいの原因には、脳、耳、循環器、血液、心因性など様々なものがあります。そのなかでも耳からのめまいがいちばん多いと言われていて、良性発作性頭位めまい症、メニエル病、前庭神経炎などがあります。これらのめまいに対しては、投薬治療に加えて、生活指導、リハビリテーションなどを行うことがあります。

めまいのリハビリテーションは、じっとしていては治りが悪いので積極的にトレーニングしてバランス感覚を治そうとするものです。リハビリ効果がある疾患としては、良性発作性頭位めまい症や加齢によるめまいなどがあります。

リハビリにはいろいろなものがありますが、ご自分でできる簡単なものとしては、めまいが起きる動作・姿勢・目の動きを繰り返すことです。例えば、体を起こすときにめまいが起きる人は寝たり起きたりを繰り返す、顔を上に向けた時やうつ向いたときにめまいが起きる人は頭を上向き・下向きと交互に動かすことを繰り返す、などです。はじめは動かすとめまいが起きますが少しずつ根気よく続けることが大切です。 

メニエル病についてはリハビリをしないほうがよい場合もあるので、病院でリハビリしたほうがよいかどうかを判断したほうがよいと思います。

メニエル病はストレスが発症に大きくかかわっているためストレス対策が重要です。ストレス源が分かっていればできるだけ避けること、また過労は避け、十分な睡眠をとることが大切です。具体的には、はやめに帰宅しはやめに寝る、規則正しい生活をする、頑張りすぎない、完璧にこだわらない、他人の評価を気にしない、趣味や娯楽を持つ、などです。適度な有酸素運動を行うことも大切です。また水分を少し多めに摂る、塩分やカフェインを控えめにすることで内耳の循環が改善すると考えられています。

めまいは全般的に睡眠不足やかぜ、更年期などの体調不良、天候(寒暖差や低気圧)、過労、ストレス、人込みなどによって悪化することがあります。ご自身にはどれが良くないかを理解しておくことで、対処することができるようになると安心ですね。

花粉症につきまして②

3月ブログ

3月も後半になりました。

今年はスギ花粉症の方の症状が強いようです。例年服用している薬では効果が不十分というかたも多くいらっしゃいます。

今回は花粉症の症状を軽減する方法について考えてみたいと思います。

花粉症を軽くする第一歩はその花粉を避けることです。

このため、花粉が多く飛ぶ日をよく知るために飛散情報を確認しておくことが望まれます。

花粉飛散量は天気の影響を強く受け、晴れた日、風の強い日、乾燥した日、温かい日、雨上がりの翌日は多くなります。

天気の良い日の外出は出来るだけ避ける、花粉用マスクや花粉用眼鏡を装着する、

花粉の付着しにくい衣服を着る、部屋の換気も必要ですが最小限にとどめる、

などの対応を行うことが大切となります。

今はヒノキ花粉の飛散が本格化している時期です。ヒノキ花粉にアレルギーをお持ちの方は4月中も花粉を避ける対策を続けてください。

ご本人の体調によっても症状が変わります。

3月は年度末でとても忙しくストレスのかかる方もいらっしゃると思います。睡眠時間が少なくなりストレスがあると症状も強くなりやすいため規則的な生活を送り体調を整えておきましょう。

通常の薬でもお困りの方は、

スギ花粉症に対する舌下免疫療法や抗IgE抗体治療薬(ゾレア注射) を行っておりますのでご相談ください。

お子様の診察につきまして

2月となり花粉症の患者様も来院されるようになりました。この時期には風邪ひきの患者様も受診され、かぜかアレルギーかわからないと言われる方もおおく、診察すると鼻風邪の方、花粉症の方、また両方ともお持ちの方もいらっしゃる印象を持っています。

さて今回は耳鼻科での診察についてお話させて頂きたいと思います。

耳鼻科では、耳の症状で受診されたお子様は必ず鼻を診察します。中耳炎があるときには鼻炎や副鼻腔炎を認めることが多いためです。耳そうじのご希望のみで受診された方でも、耳あかを除去後に中耳炎があれば鼻の診察を行います。

また、逆に、鼻の症状で受診されたお子様も必ず耳の診察を行います。これは鼻症状がある時には気が付かないうちに中耳炎になっている可能性があるからです。

のどの症状で受診されたお子様も耳と鼻を確認します。

このような診察を行うのは、耳と鼻とのどが、鼻の奥にある上咽頭と呼ばれる部分でつながっていて、耳・鼻・のどはお互いに強く関係しているからです。

お子様の診察の時には、保護者の方にお子様をしっかり動かないように抱えていただき(抱え方は指示させていただきます)、スタッフはお子様の頭を固定させていただいて診察を行います。

それは、お子様が動いてしまうと診察がうまくできないだけでなく、金属の器具などを用いて診察を行うので危険なことがあるからです。

診察に時間がかかると、お子様も保護者の方もスタッフも医師もみんな大変な場合もあるのですが、以上のような理由で耳、鼻、のどを見せていただきます。

当院では、お子様に診察に協力していただくため、できるだけこわがらせないように、診察前にやさしく声掛けを行ったり、細い機器や軟らかい器具を使用したりなどして、可能な範囲ではありますが、より負担の少ない診療を心がけています。また無事診察が終わった際には笑顔で「上手によくできたね」という言葉をかけるようにしています。

最初は体を大きく動かしてイヤイヤをしていたお子様が、診察に慣れてくると、じっと座って見せてくれるようになります。

体調が良くないときに病院に行くと聞いただけで「何をされるだろう」と怖くなったり不安になったりするのは大人も子供もみんな同じと思います。受診されるお子様に対しては笑顔でやさしく、負担の少ない診察を行ってゆきたいと思います。

スギ花粉症につきまして2021

新年になって暖かい日や風の強い日もあるためか、花粉症の症状で受診される方がいらっしゃいます。

そのような方々は受診されて開口一番、私は毎年1月になると鼻みず、くしゃみが出ます、とおっしゃいます。

日本気象協会のHPによると、関西は1月現在では飛散開始前となっており詳細な花粉情報はまだでていないようです。

また、今年の大阪のスギ花粉症の飛散開始日は2月20日となっています。飛散開始日は1cmあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した時の最初の日となっているため、実際にはこの日よりも早くからスギ花粉の症状を訴える方が多いです。

今年の飛散量は例年に比べて少ないと言われていますが、昨年はスギ花粉の飛散が非常に少なかったため、昨年に比べると多いとされています。

スギ花粉症の治療については、まずは抗原回避、つまり花粉を避ける行動が必要です。最近では新型コロナの影響で家にいることが増え、また普段からマスクを着けていることが多いので、それだけで抗原回避になると思います。いろいろなマスクがある中で、花粉症状が強い方には花粉をブロックするバリア性の高いマスクをお勧めします。また帰宅時には手洗い、うがいなどもお願いします。

病院では、薬の内服や点鼻薬の治療を行っています。標準的な内服治療で症状が楽にならない重症スギ花粉症の方は、舌下免疫療法を検討します。ただし治療開始は花粉飛散期を避ける必要があるため、6~11月頃となります。手術も同様に、スギ花粉飛散期に手術をすることは一般的には避けられています。また昨年からは 重症スギ花粉症の方に アレルギーを強くおさえる生物学的製剤の薬が使用できるようになりました。これは症状の出る1~4月の間に、月に1~2回の注射を行います。高額な薬ですが、花粉症状に苦しんでおられる方は一度検討されてもよいでしょう。

毎年花粉症状に悩んでいらっしゃる方ははやめに備えておきましょう。