むし暑い季節となりました。エアコンをつけると寒く感じたりエアコンを消すとむし暑く感じたり、寒暖の感覚がよくわからない感じです。
この季節は学校健診が終わり、「鼻炎」と記載された用紙を持参される方が多くいらっしゃいます。
小児のアレルギー性鼻炎の頻度は、0-4歳は約5%、5-9歳は約20%、10-19歳は約38%で大きくなるにつれて増えます。また過去と比べても増加しています。
小児のアレルギー性鼻炎は成人とは違う特徴があります。
鼻の中が小さく鼻がつまりやすい、かゆみのために鼻を触ったり眼を掻いたりしやすい、風邪など感染の合併を伴いやすいことなどがあります。
診断のためには、診察所見やアレルギー血液検査だけでなく問診が重要です。小児は自分から訴えることが少ないため保護者の方に教えていただくことが大切です。
治療は、抗原回避対策を行う環境整備、薬物治療、免疫療法、手術治療などがあります。
薬は錠剤やドライシロップ、シロップなどの剤形や、点鼻薬、点眼薬などがあります。またスギ花粉やダニアレルギーの方に対しては、6歳以上となれば舌下免疫療法も行うことができます。手術は鼻つまりがひどく困っておられる方に対して考慮することとなっています。
学校や運動も含めて日々の生活に支障のない程度に症状を安定した状態にすることが治療の目標となります。
ご参考にしていただき日々快適にお過ごしいただきたいと思います。