2月も中旬となりスギ花粉症の患者さんも受診されています。
今回は花粉症の症状についてお話しします。
花粉症では、くしゃみ・鼻みず・鼻づまり、目のかゆみや涙、のどのかゆみやイガイガ感、咳、皮膚のかゆみなど様々な症状が起こります。
この中でも花粉症の3大症状といえば、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりです。
これらの症状はなぜ起きるのでしょうか?
本来無害であるスギ花粉が体内に入ると、スギ花粉症の方の体の中では免疫細胞からアレルギー反応を起こす物質(ヒスタミン)がたくさん出ます。
このヒスタミンによって、アレルギー反応を起こす情報が神経から脳(くしゃみ中枢)に伝わります。すると、花粉を追い出そうとくしゃみが出ます。
アレルギー反応の情報が鼻の分泌腺に伝わると、鼻の中を洗い流そうとたくさんの鼻水が出ます。
また、鼻づまりは、鼻の粘膜の血管が広がりうっ血により粘膜がむくむことによって起こります。
くしゃみと鼻水は花粉に接してすぐに反応が生じますが、鼻づまりはすぐに症状が生じる反応と、花粉が付着した後しばらく経ってから生じる反応があります。この違いから、個々の患者さんの困っている症状によって病院で処方する薬の種類が変わってきます。
耳鼻科を受診された際には、主にくしゃみ・鼻水に困っているか、鼻づまりが困るか、または全部の症状で困るのかを教えて頂ければと思います。
毎年花粉症状がつらい方は、花粉飛散情報に注意するとともに、花粉を避ける自己防衛策をしっかりとっていただき、薬で症状を和らげてできるだけ楽に過ごして頂きたいと思います。