扁桃肥大につきまして

梅雨の季節になりました。蒸し暑い日や気温があまり上がらず寒く感じたりする日もありますね。マスクは着用したほうがよいのですが、熱中症に対しても注意が必要ですので暑い時には人込みを避けてマスクを外して水分補給も行いましょう。

さて今回は扁桃肥大についてお話ししたいと思います。

例年ですとこの時期には学校検診があり、扁桃肥大と診断される子供さんがおられると思います。

扁桃肥大とは、のどの両側に見える口蓋扁桃が大きいことを指します。

扁桃は鼻や口から侵入する細菌やウイルスから体を守る役割を担っていますが、小児の場合、この扁桃の働きが活発なため大きくなりやすいと言われています。

治療が必要となるのは、扁桃炎をくり返したり、呼吸や飲み込みに問題を生じている場合です。

扁桃炎をくり返したびたび高熱やのどの痛みで日常生活に支障が出る場合には、手術で取り去ると扁桃炎が原因の発熱や痛みは起こらなくなります。

また、子供のいびきや睡眠時無呼吸は扁桃肥大が原因のことも多く、手術で扁桃を取り去るといびきや無呼吸が改善します。鼻の奥にあるアデノイドの肥大があれば同時に手術することもあります。

口蓋扁桃は、幼児期から学童期に肥大を認めても、小学校高学年頃になると退縮といってのどの広さの割に小さくなってゆくことが多いため、症状のない方は治療の必要はないのです。

ただ子供ではまれですが腫瘍で扁桃が肥大することもありますので扁桃肥大を指摘された場合には念のため専門医の診察を受けておいたほうが良いでしょう。