穏やかで過ごしやすい季節となりました。
この時期には黄砂も気になります。
黄砂とは主に中国大陸の砂漠地帯から強い風で巻き上げられた砂が偏西風に乗って運ばれて飛来する粒子です。偏西風は3~5月に強くなるため今の時期にはその影響を受けることが多くなります。
黄砂は岩や粘土の鉱物でできていますが、黄砂粒子には微生物成分や大気汚染物質が付着しています。
黄砂による健康への影響としては、喘息やアレルギー性鼻炎、結膜炎、皮膚炎だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞のリスクも上がるといわれています。
2~4月はスギ・ヒノキ花粉症の時期と重なるため花粉症との関係が問題となります。
アレルギー性鼻炎患者さんでは、黄砂の飛来によって、アレルギー性鼻炎を持たない人に比べてより多くの人に症状が出るといわれています。これは花粉症によって鼻粘膜の過敏性がすでに増していることや、黄砂に付着する微生物成分や大気汚染物質が鼻粘膜の炎症を引き起こすことが考えられています。
つまり黄砂自体はアレルギー源にはならないけれど、アレルギー反応を促進させ増強する作用があるものと示唆されています。
黄砂対策としては、①黄砂情報をチェックする、②飛来時には外出を控える、③マスクやうがいを行う、④洗濯物は部屋干しにするなどです。
黄砂による症状の出やすい方は飛来時には十分な対策をとっていただきたいと思います。