寒暖差による鼻水につきまして

6月というのに梅雨も明けて真夏の日差しと暑さが厳しくなってきました。エアコンをうまく利用して過ごしてゆきたいと思います。

今回は寒暖差による鼻炎につきましてお話しします。

暖かい所から寒い場所へ移動したり、朝起きた時やクーラーの冷たい空気を吸ったり時にさらさらした鼻水、くしゃみ、鼻つまりを生じる鼻炎は、寒暖差アレルギーと呼ばれることがあります。

これは、正式には冷気吸入性鼻炎、寒冷性鼻炎などと呼ばれます。

鼻の血管は自律神経によって調整されています。冷たい空気や急激な温度変化に対して自律神経の調節がうまくいかない場合に鼻の症状が現れます。

症状はアレルギー性鼻炎と似ていますが、スギやダニなどに特定のアレルゲンにより引き起こされるものではなく、純粋なアレルギー反応ではありません。

診断としては、アレルギー検査を行います。検査でアレルギーと確定できない場合に血管運動性鼻炎の可能性があり、寒暖差による鼻炎はこの血管運動性鼻炎と言われる病態に近いと言われています。

寒暖差による鼻炎に確立された治療法はありませんので、アレルギー性鼻炎に用いる抗アレルギー薬を代用します。これらの薬で効果のある方もおられますが、効果が出ない方もおられます。漢方薬などで治療を行うこともあります。

アレルギー性鼻炎以外の鼻炎については、まだまだ分かっていないことも多くあります。今後の解明を期待したいと思います。